まずは、午前中のワークは七夕にちなんで「こんな糸島になりますように…」と願いを書く短冊ワークショップ。
この日のために、前日、半紙でこよりを作っておきながら、忘れてきてしまったドジな私でしたが、短冊に見立てたポストイットに、それぞれ「こんな糸島になってほしい。こんな糸島で暮らしたい」というビジョンを書いてもらいました。
「海と川と山と田んぼが今のままあり続けてほしい」
「おいしい水を飲み続けられますように」
「大人が先の世代のことを考えて行動できるまち」
「じいちゃん、ばあちゃん、子どもも日々交われる!」
「電気も食べ物も自給できる糸島に!」
などなど…
主なキーワードとしては
【自然環境】【子ども】【食】【経済・エネルギー】【コニュニティ】【自給自足】。
原発やグローバル経済など、人間や自然に負荷をかける大規模なものではなく、目に見える範囲で「食(food)」「経済・エネルギー(economy、energy)」「コミュニティ(community)」が自給自足できる糸島を目指したいねぇ~とそんな話も出てきました。
子どもを抱える私たちにとって、今身近にある「あたりまえ」のものを「あたりまえ」に残していく、つなげていくことはとても大切なことです。
でも、それは、意識しなくては守っていけないのだということを、フクシマの事故から学びました。
つまりこの短冊ワークショップは、いわば「意識化」作業。
私は、この糸島の何を大切にして、それをどう育んでいきたいのか…
普段、何気なく思っていることをしっかりと自分の中で意識化して、それを自分の言葉で表現していくことで、これからの糸島、そしてその中で暮らす私の在り方に明確な方向性が生まれます。
光に向かって伸びていく木々のように、今日、みんなで出し合ったこの「糸島の未来像」に向かって、私たちらしく、歩いていきたいなぁ…
改めて、そう思いました。
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さて、お昼は、「ベジカレーランチ」!
おからサラダもお手製の豆乳ヨーグルトも、その酸味が初夏にぴったりの味でした
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そして、午後からは、今日のメイン!
田北雅裕さん(九州大学大学院・総合新領域学府・ユーザー感性学専攻)によるまちづくりのお話です。
*プロフィール→ http://trivia.gr.jp
まず、「僕の出発点はここ」と紹介してくれたのは何気ない「橋の下」の写真でした。
そこは、高校時代、自分が自分であることを確認できた「ぼくの場所」。
ところが、大学で故郷を離れた間にすっかり「きれい」になってしまっていたのだそうです。
その時の大きな喪失感、そして「公共性」という言葉の持つ意味に感じた疑問が、「まちづくり」や「地域文化デザイン」にかかわるようになった原点だとおっしゃる田北さん。
「ぼくらの日常は、他人から見るとちっぽけに思えても、自分にとってはとても大切な個人的でローカルな事項」という言葉に心からの共感を覚えました。
その後、田北さんのこれまでの活動「杖立ラボ」「南阿蘇えほんのくに」「オモイデアンケート」「こうのとりのゆりかご」などを紹介してもらったわけですが、その体験の中から紡ぎだされた言葉が、またとっても素敵!
例えば…
「見えなくなったものを見る」
「好きなものではなく違和感を手放さない」
「プロジェクト(制度)の時間ではなく生活の時間で共感をはぐくむ」
「『伝えよとしていること』ではなく『つい伝わってしまうこと=秘密』が本質」
「引き算のワークショップ」
「理解ではなく共感をふやす」などなど…
深淵に触れるような言葉の数々に、私の感性はビビビッと反応しまくっていました。
また、これからの「いとしま菜の花プロジェクト」の方向性やその芯となる部分についても多くのヒントをもらったと思っています。
まちや人やできごとやくらしに向ける田北さんのまなざしの丁寧さ、そして洗練された感性と表現にめいいっぱい刺激を受け、とても満たされた時間でした。
田北さん、ありがとうございました。
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このあと、武雄から馳せ参じてくださった長尾さんも交えて、「サンセットライブへむけたMTG」に移りましたが、
そのことの報告は、また後日…
ちょっと予告ですが、いとしま菜の花プロジェクトは9月2~4日に開かれる「サンセットライブ」へブース出展します
今、ワクワクするような企画を出し合っているところですので、お楽しみに♪
アジアの樹